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NVIDIA、5月20日決算を前に最高値更新 中国輸出規制リスクは依然焦点

2026年5月6日~10日週のNVIDIA投資家向けニュースレター。NVDAは5月20日決算を控えて過去最高値を更新、中国向け輸出規制リスクとカスタムシリコン競争が議論の中心に。

NVIDIA(NVDA)投資家向けニュースレター

2026年5月6日~10日週:NVIDIA、5月20日決算を前に最高値更新、中国輸出規制リスクは依然焦点


🔑 トップストーリー:NVIDIA、5月20日決算を前に過去最高値

NVIDIAの株価は今週、時価総額5兆2,600億ドル(5月8日時点で1株約216ドル)を突破し、過去最高値を更新した。金融メディアで最も話題となった銘柄だ。目前の最重要カタリストは5月20日の決算発表。同決算に向けて押さえておくべきポイントをまとめた。


📰 速報ニュース(資料より)

1. ジェンスン・フアン氏、トランプ大統領の中国訪問に招待

トランプ政権は来週の大統領の中国訪問に、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOを含む主要企業幹部を同行させる計画を進めている。同行にはApple、Exxon、Boeing、Qualcomm、Blackstone、Citigroup、Visaの各CEOも名を連ね、今後さらに複数のCEOが同行を希望するとみられる。(1.1) 中国はNVIDIAにとって重要な最終市場であり、また半導体輸出規制を巡る情勢が続く中、投資家にとって注目度の高い動きだ。

2. NVIDIA製チップ密輸疑惑、重要な規制リスクに

タイの国家AI構想と関係のある企業が、NVIDIA製先端チップを搭載したSuper Micro Computer製サーバーを数十億ドル規模で中国に密輸する手助けをした疑いが浮上した。OBONに販売されたサーバー(総額25億ドル相当)の一部はアリババ向けだった可能性があるという。(1.2) アリババは関与を否定しており、広報担当者は次のように述べている。「アリババはSuper Micro、OBON、いかなる第三者ブローカーとも取引関係はない……当社のデータセンターでは、禁輸対象のNvidia製チップを現在も過去も一切使用していない」。(1.3) 今回の一件は、輸出規制がNVIDIAの収益見通しにとって依然として現実のリスクであることを改めて示している。

3. ソフトバンクとNVIDIA、日本でのAIサーバー提携

ソフトバンクは、国産AIサーバーの開発・製造に向けて協議を進めており、今世紀末(2020年代末)までにNVIDIAやFoxconnなど主要プレーヤーの支援を受けながら部材の設計・組み立てに着手する計画を検討している。(1.4) NVIDIAにとって、国際的な製造・提携網の拡大につながる動きだ。


🎙️ 今週のポッドキャスト総まとめ

📌 NVIDIAコア・カバレッジ

🎧 Squawk on the Street、2026年5月6日 主要ゲスト:Jeremiah Buckley氏(Janus Hendersonポートフォリオマネージャー) 今週最も内容の濃いファンダメンタルズ分析の一つ。NVDAを最大保有銘柄とするBuckley氏は、「NVIDIAは他の一部半導体銘柄と比較して、成長率が高い一方でマルチプルは低い」と主張した。ハイパースケーラーによるカスタムシリコン(AlphabetのTPU、AmazonのTrainium)を物語上の逆風として挙げつつも、NVDAは「半導体の中で非常に魅力的だ」との見方を維持した。また、半導体はS&P 500構成比で**22%**に達し、1年前の6%から急拡大したと指摘した。


🎧 Squawk on the Street、2026年5月8日 主要ゲスト:Jim Cramer氏、Michael Intrater氏(CoreWeave CEO) Cramer氏は今週最も大胆な予想を示した。NVIDIAは時価総額10兆ドルに到達するというものだ。現在5.26兆ドルの水準について、Faber氏は「ここからは倍にも満たない」と指摘した。Cramer氏はまた、NVIDIAがテック業界で従業員1人当たり収益トップであることにも言及した。CoreWeaveのMichael Intrater CEOは、NVIDIA搭載インフラを*「並列コンピューティングを提供する上で、市場で文句なしに最良のソリューション」*と表現した。このほか、ARMのRene Haas CEOが、GPU対CPU比率が現行の1対4~8から均衡方向にシフトする可能性を指摘し、構造的な逆風となり得る点として注視すべきだと述べたことも話題に上った。


🎧 CNBC Fast Money、2026年5月6日 主要ゲスト:Karen Feinerman氏、Gene Munster氏(Deepwater Asset Management)、Steve Grasso氏 今週最もバランスの取れたパネル討論。3者3様の見解が示された。

  • Feinerman氏(強気): バタフライスプレッドを追加し、「非常に好調な四半期」を予想。「ハードルが低いほど良い」
  • Munster氏(慎重に持ち高縮小): 最近NVDA保有を減らした。市場の期待がすでに全面的に強気であるため、追加の再評価は難しいと主張。「決算内容自体は良いはずだ。だが常に『来年こそ、来年こそ』という重しが残る」
  • Grasso氏(懐疑的): *「初期段階のNVIDIAには競合がいなかった。しかし今や、彼らの顧客こそが最大の競合になっている」*とし、ハイパースケーラーによるカスタムシリコンを暗に指した。

🎧 Stock Market Today With IBD、2026年5月6日 主要出演者:Ken Shreve氏 NVDAはIBDのリーダーボードに「ニブル(小口の試し買い)」として再登録された。しかしShreve氏は、真の市場リーダーとして期待される水準を下回るレラティブストレングス(RS)評価わずか63を指摘した。株価は5月6日に5.7%上昇し、直近3カ月で最大の上昇率を記録した。Shreve氏はNVDAが「過去最高値を再試し」、長期のもみ合いから最終的にブレイクアウトすると予想している。


🎧 Closing Bell、2026年5月8日 主要出演者:Mike Santoli氏 NVDAが過去最高値を更新したことを確認。Santoli氏は半導体セクター全般について、*「買われ過ぎと言わざるを得ないが、それが終わりを意味するわけではない」と述べた。またiCapitalのShanali Bosick氏が、「AI設備投資の“自警団(ヴィジランテ)”はいつ現れるのか」*という重要な問いを提起し、ハイパースケーラーによるAI支出縮小のリスクを指摘した。NVIDIA取締役会の拡大も発表され、Suzanne Nora Johnson氏(Intuit元会長、Goldman Sachs出身で20年以上のキャリア)が2026年7月13日付で就任する。


📌 エコシステム・サプライチェーン関連カバレッジ

🎧 The Rundown、2026年5月6日 NVIDIAによるCorningへの5億ドル投資(総額最大27億ドルまでの投資権利付き)を取り上げ、ノースカロライナ州とテキサス州で光学技術向けの新工場3カ所を建設する資金に充てられる。光ファイバー生産能力は10倍に拡大する見込み。また、OpenAIとMetaが導入を決めたAMDのHelios RackScale AIシステムについても言及、NVIDIAにとって直接的な競合脅威だとした。


🎧 Bloomberg Intelligence、2026年5月6日 主要ゲスト:Kunjan Sabani氏(Bloomberg Intelligenceアナリスト) Sabani氏はサプライチェーンについて最も踏み込んだ見解を示した。「数カ月前は電力がボトルネックだった。今はメモリだ。今後は光学部品の供給制約が焦点になり得る」。同氏はAMDによるGPU脅威を**「2026年第4四半期または2027年に重心を置く現象」**であり、NVIDIAにとって足元のリスクではないと位置付けた。これはNVIDIAの積極的な光学関連投資を裏付ける見方だ。


🎧 Tech Brew Ride Home、2026年5月6~7日 2回にわたりNVIDIAのコパッケージド・オプティクス(CPO)*戦略を特集。ジェンスン・フアン氏はGTC 2025でCPOを「AIインフラ構築に不可欠」*と評したことが紹介された。5月7日放送分では、Colossus 1施設向けにAnthropic/XAIがNVIDIA製GPU22万基**を導入する契約を取り上げ、Google TPUやAmazon Trainiumに対する「勝利宣言」だと位置付けた。


🎧 The Rundown、2026年5月8日 NVIDIAによるIron(オーストラリアのネオクラウド企業)への投資を取り上げた。5年間、1株70ドルで最大3,000万株を購入できる権利(潜在的に21億ドル規模の出資)を持つ一方、Iron側はNVIDIA自身のAI研究向けに34億ドル規模のクラウドサービス提供契約を結んでいる。司会のZaid Admani氏は循環的な資金取引への懸念を指摘した。「循環的な資金取引に関する疑問はもう誰も口にしなくなったが、NVIDIAが依然としてこの種の取引を続けている点は留意する価値がある」


🎧 The Rundown、2026年5月9日 主要ゲスト:Zaid Admani氏(Public.com) 今週最もマクロ視点に立った回。取り上げられた主なデータは以下の通り。

  • 世界の半導体売上高は2026年第1四半期に2,980億ドル、前年比25%増。3月単月では前年比79%増
  • SOX指数は年初来55%上昇、2026年4月は過去26年で最高の月間騰落率を記録
  • ハイパースケーラー大手4社は2026年の設備投資ガイダンスを7,250億ドル超に設定
  • 一部アナリストは、AI関連設備投資が2027年までに1兆ドルに達すると予測
  • NVIDIAによるインテルへの50億ドル出資とカスタムCPUでの提携を発表
  • 警戒点として、AMDの予想PERは33倍、対してNVIDIAは24倍とNVDAの方が実は割安との指摘
  • Admani氏:セクター全体で25~30%の調整局面が「起こり得るどころか、いずれ起こる可能性が高い」

📌 独立系・オルタナティブ視点

🎧 Safe Dividend Investing、2026年5月9日 主要出演者:Ian Duncan MacDonald氏 今週最も明確に弱気だったのは、インカム投資家の視点からの見解だった。MacDonald氏はNVIDIAには投資しないとし、その理由として配当利回りがわずか0.02%であることを挙げ、同社の独占的地位は本質的に一時的なものだと位置付けた。「途方もない利益は、途方もない数の競合を引き寄せる」。ただし、同氏はNVIDIAの**営業利益率60.1%**が主要AI関連7銘柄の中で最高水準にあることは認めた。インカム重視の投資家にとって参考になる視点だ。


🎧 20VC、2026年5月9日 主要ゲスト:Cliff Weitzman氏(Speechify CEO) 今週最も彩り豊かな強気論。Weitzman氏の兄弟は、レバレッジ3倍のNVIDIAオプションを保有しており、2022年からの含み益は約36倍に達しているという。Weitzman氏:「NVIDIAほどの利益を上げた企業を、世界の歴史の中で他に知らない」。売上高倍率で約35倍という水準についても、成長軌道を踏まえれば妥当だとの見方を示した。


🎧 This Week in Startups、2026年5月6日 主要ゲスト:Michael Eisenberg氏(VC) 未検証のVCポートフォリオ企業に関する主張として、2社のチャレンジャーを紹介した。

  • Nexarp:「Badass 2.0」モデルが、桁違いに小さいモデルサイズでNVIDIAのCosmosを2.5~3倍上回ると謳っている
  • Nick Silicon:チップが世代ごとに直線的にしか性能向上しないNVIDIAに対し、指数関数的に計算能力・電力効率をスケールできると謳っている 注:これらはポートフォリオ企業を持つVCによる、早期段階かつ未検証の主張であり、相応の懐疑心を持って受け止めるべきである。

🎧 PBD Podcast / Valuetainment、2026年5月6~7日 NVIDIAの「AI対応住宅」構想を取り上げた。PulteGroupおよびスタートアップSpanと提携し、小型の分散型データセンターノードを住宅に設置する取り組みだ。視聴者アンケートでは、回答者の75%が自宅にNVIDIAのミニデータセンター設置を許可しないと回答し、プライバシーや健康面への懸念が理由として挙げられた。NVIDIAの家庭向けAI展開に対する消費者の受け止め方を示す興味深いデータだ。


🏆 今週のアナリスト・専門家スコアカード

名前 所属 スタンス 主要コメント
Jim Cramer CNBC 🟢 強い強気 「時価総額10兆ドル」
Jeremiah Buckley Janus Henderson 🟢 強気 「最大保有銘柄、非常に魅力的」
Karen Feinerman CNBC Fast Money 🟢 強気 「非常に好調な四半期になる」
Cliff Weitzman Speechify/20VC 🟢 強気 「まだ伸びしろがある」
Ken Shreve IBD 🟡 慎重な強気 「ニブル、RS評価はわずか63」
Zaid Admani Public.com 🟡 中立 「いずれ調整局面が来る可能性が高い」
Mike Santoli CNBC 🟡 中立 「買われ過ぎだが、まだ終わりではない」
Gene Munster Deepwater 🟠 持ち高縮小 「懸念材料が株価の重しであり続ける」
Steve Grasso CNBC 🔴 懐疑的 「顧客が今や競合になっている」
Ian MacDonald Safe Dividend 🔴 回避 「投資しない、利回り0.02%」

⚠️ 注視すべき主なリスク

  1. 規制・輸出管理、タイ経由・アリババ絡みのチップ密輸疑惑、ジェンスン・フアン氏のトランプ大統領中国訪問同行
  2. 循環的な資金取引、NVIDIAが自社顧客(CoreWeave、Iron)へ出資している構図
  3. 買われ過ぎのテクニカル指標、ナスダック100のRSIは2024年半ば以来の高水準、プット/コール比率は低水準
  4. AI設備投資の“自警団”、iCapitalが指摘するハイパースケーラーの支出縮小リスク
  5. 需要の先食い、値上げを見越した企業による発注の前倒し
  6. 競合の広がり、AMD、インテルのカスタムシリコン、スタートアップ勢が物語上の存在感を強めている
  7. マルチプルの天井、Munster氏の指摘通り、全面的に強気な市場心理が追加の再評価余地を狭めている

📅 主要日程

日付 イベント
2026年5月中旬 トランプ大統領の中国訪問(ジェンスン・フアン氏同行)
2026年5月20日 NVIDIA 2027会計年度第1四半期決算発表
2026年7月13日 Suzanne Nora Johnson氏、NVIDIA取締役会に就任
2026年第4四半期~2027年 AMD Helios RackScale AIシステムの本格展開(Bloomberg Intelligenceによる)

本ニュースレターは、公開されているポッドキャストでの議論やニュースソースをもとに、情報提供のみを目的として編集されたものです。投資助言を構成するものではありません。

Sources