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今週ポッドキャストで語られた注目株ピッチ:Snowflake、Fox、eBay

2026年6月22日〜29日の週にポッドキャストで語られた実際の株式ピッチをセクター横断でまとめたベストアイデア・ダイジェスト。Snowflake、FoxのRoku買収、Ryan CohenによるeBay買収提案、AIインフラ3銘柄、そして構造的か循環的かを巡るMicron論争を中心に取り上げる。

ウィークリー・ポッドキャスト・アイデア・ダイジェスト

2026年6月22日の週:今週ポッドキャストで語られた注目株ピッチ Snowflake、Fox、eBay


対象期間:2026年6月22日〜29日

今週のポッドキャストライブラリはMicronの好決算一色で、約40本のエピソードが取り上げていたが、そのほとんどは独自のピッチというより決算への反応だった。それを除くと、注目に値する、筋の通った単一銘柄の投資テーゼがいくつか見つかった。まず率直に断っておくと、この期間はSohn、Robin Hood、Delivering Alpha、MOI Best Ideasといった正式なアイデア・カンファレンスのピッチは1件も出てこなかった。以下はすべてファンドマネージャーやアナリストへのインタビュー、そしてアクティビストによる一件の劇場型イベントである。

以下、最も明快なアイデアから紹介し、続いてMicron論争、そして確信度の低い言及とひとつの注目すべき「見送り」判断を紹介する。

注目のピッチ

1. Snowflake(SNOW)、ロング

出典:Pitch The PM「EP037: SNOW, 1st Inning on AI Cloud Data Winner」(6月26日)、TimesSquare Capital Management($TSCM)共同PMのSonu Chawla氏出演。

これは今週最も緻密な単一銘柄ピッチであり、専用の株式ピッチ形式で語られた。Chawla氏のファンドは4月のSaaS急落局面でSnowflakeのポジションをほぼ倍増させた。その独自の視点の核心はCortex Code(「COCO」)、2026年2月に一般提供が始まったSnowflakeの自然言語データ・コーディングエージェントにある。重要な洞察は、経営陣が第1四半期のガイダンスからCOCOの寄与を意図的に除外していたことだ。これは製品が発売されたばかりだったためである。Chawla氏のデューデリジェンス(チャネルチェック、専門家へのヒアリング、さらにCEOのSridhar Ramaswamy氏自身のLinkedIn上での開示)によれば、COCOはデータ移行の期間を「6ヶ月から6週間に」短縮しており、「COCOのローンチから9週間以内に、顧客の50%がCOCOを利用していた」上、早期採用企業群では消費量が約11%増加していたという。彼女はこれを二重の追い風として捉えている。移行の高速化に加え、「今や誰もがデータアナリストだ」という状況によりクエリ数が大幅に増え、消費のフライホイールが強化されるというものだ。バリュエーションについては、30%超の成長プロファイルにもかかわらず、SNOWは「売上高の7倍で取引されている一方、Datadogは文字通り14倍、10%台半ば」だと指摘し、Datadog並みへの再評価は「かなり速やかに」起こり得ると主張した。また、3月末のCRO退任についても前向きな戦略転換だと評価している(後任CROは人員横ばいで成長率30%を目標としており、営業利益率のガイダンスは既に100bps引き上げられている)。彼女はDCFをベースに分析しており、「フリーキャッシュフローこそがすべての始まりであり終わりだ」と述べている。この投資テーゼは今回の決算での約87%の株価上昇と約15%のガイダンス上方修正を捉えた。

2. Fox(FOXA / FOXB)、ロング(逆張り・イベントドリブン)

出典:Yet Another Value Podcast「$FOX dropped 25% buying $ROKU. Is the market wrong?」(6月28日)、「Accrued Interest」氏出演。

典型的な逆張りのセットアップだ。Foxは220億ドルでのRoku買収に合意した後、株式市場全体が上昇する中で約61ドルから45ドル未満へと2週間で約25%下落した一方、Disneyは同期間ほぼ横ばいだった。強気論の根拠は、Rokuが「ストリーミングにおけるホルムズ海峡のような存在」であり、米国の大画面ストリーミング視聴の約44%を支配し、次点の競合(Amazon)のおよそ3倍の規模を持ち、Foxに北米約1億の接続テレビ世帯への「玄関口」を与える、というものだ。アナリストは、Foxが「大型M&Aに関して最も賢い経営陣を持つ企業」(2019年のDisneyへの資産売却を引き合いに)であり、シナジーを控えめに見積もっても、この買収は「EBITDAフリーキャッシュフローの16〜17倍」で正当化できると主張する。TubiとRoku Channelを組み合わせれば広告リーチはおよそ3倍になり、Disneyの合算リーチに近づく。彼は市場の反応にも理解を示す(220億ドルの買収に対し明示されたコストシナジー4億ドルは見劣りするうえ、これまでの「資本還元に徹した銘柄」というストーリーが失われるためだ)が、「短期的には投票マシン、長期的には秤量マシン」という格言を引き、市場が過去の財務実績や過去のメディアM&Aにおける「勝者の呪い」的パターン認識に過度にとらわれていると論じる。

3. eBay(EBAY)、アクティビスト・ロング

出典:All-In「GameStop CEO Ryan Cohen's $56B Plan to Take Over eBay」(6月23日)。

Ryan Cohen氏は、拒否されたeBayに対する約560億ドルの買収提案とその背後にある経営計画を説明した。3つのレバーがある。(1)約55億ドルの費用ベースから約20億ドルのコストを削減し、即座に利益を押し上げる案。特に「事実上ユーザー増加につながっていない」販売・マーケティング費用24億ドルを問題視。(2)ライブコマース分野への進出。「TAMはおよそ4,000億ドル」規模で急成長しているが、eBayはユーザー基盤、ブランド、店舗として使える1,600の「ノード」(スタジオや配送拠点として活用可能)を持ちながら、フロントエンドもバックエンドも「使い物にならないプラットフォーム」のせいでこの分野のリーダー企業に大きく後れを取っている。(3)これまで公表されていなかった新アイデアとして、ゲーム内アイテムの流動性マーケットプレイスを挙げる(「NFTが本来目指すべきだった姿。ゲーム内アイテムには実際の実用性がある」)。同氏はこれがeBayの物理的コレクティブル事業を上回る可能性すらあると見ている。eBayの取締役会はこの提案を拒否した。これはファンダメンタルズに基づくバリュエーション判断というより、アクティビスト/イベントリスクとして捉えるべきだろう。

4. AIインフラ3銘柄:Broadcom(AVGO)、Arista(ANET)、Amphenol(APH)、ロング

出典:The Morning Filter「3 Stocks to Buy Before the Market Reprices Them」(6月22日)、Morningstarアナリスト。

「良い会社をフェアな価格で買うほうが、フェアな会社を良い価格で買うより望ましい」という、投機よりも質を重視するフレーミングだ。Morningstarのフェアバリューを下回って取引されているAI関連3銘柄を紹介している。

  • Broadcom(AVGO):フェアバリュー650ドル。カスタムXPUによる「AI演算チップにおける第2位のピュアプレイ企業」であり、「ファンダメンタルズは完璧で、2027年・2028年にかけて加速している」。最近の株価下落は、AVGOが2027年ガイダンスを「引き下げたのではなく、引き上げなかった」ことが原因。
  • Arista(ANET):フェアバリュー190ドル。高速AIネットワーキング分野。アナリストは、Nvidiaとの競合、光学部品への置き換えリスクという2つの弱気論の両方に反論しており、「そのトレンドとは完全に無関係」だと述べる。
  • Amphenol(APH):フェアバリュー190ドル。インターコネクト部品を手掛け、広い経済的堀を持つ「ベスト・オブ・ブリード」企業で、利益率は拡大中。銅対光学ケーブルという弱気論にも反論している。

注目すべきは、同じアナリストがメモリ(すなわちMicron)を明確に長期保有向きではないと指摘している点だ。「これらのメモリチップはファンジブル(代替可能)な商品であり、今回は特に強く持続的な上昇サイクルだが、あくまでサイクルには変わりない」とし、2027年後半から2028年にかけての新規供給が価格を圧迫する可能性が高いとする。今週のMicron強気派に対する有用な対抗軸だ。

5. Alibaba(BABA)とGXOロジスティクス(GXO)、ロング

出典:Hedge Fund Tips with Tom Hayes、エピソード349(6月25日)。

  • Alibaba(BABA):Hayes氏はこれを「アジア(および欧州・アフリカ)におけるAIの未来へのコールオプション」と位置づけ、数年かけて株価300への道筋があるとする。今週の2つの懸念材料、AnthropicがAlibabaに対して自社のClaudeモデルへの「露骨なアクセスキャンペーン」を行ったと非難したこと、そしてBABAが軍事関連リストに掲載されたことについては、いずれもノイズだと退けている(「Tencentは1年以上前からその軍事リストに載っているが、株価は問題なく推移している」「私は道徳的判断を下すために報酬をもらっているのではなく、顧客の資産を増やすために報酬をもらっている」)。同氏は今回の下落を2018〜19年の往復相場(54から200、そして100前後まで下落し、そこから次の上昇局面へ)になぞらえており、昨年既に大きなオプション益を確定させているため、コストベースは実質的にカバーされているという。
  • GXOロジスティクス(GXO):「世界最大のピュアプレイ契約物流企業」であり、「在庫補充サイクルに投資する最もクリーンな手段のひとつ」。2026年第1四半期は売上高33億ドル(+10%)、有機的成長率は4.1%へ加速、調整後EBIT+23%、調整後EPS0.50ドル(+72%、市場予想0.37ドルを上回る)。経営陣はわずか1四半期で通期ガイダンスを引き上げ(現在は約22%のEPS成長を示唆)、それも顧客の取扱量が横ばいという前提での数字だ。Amazonがサードパーティにロジスティクスネットワークを開放したことを受け、株価は最大18%下落(上場以来最悪の一日)した。Hayes氏とCEOのMalcolm Kelleher氏は、この下落は行き過ぎだと指摘する。契約物流は約5,000億ドル規模の市場でアウトソース比率はまだ約30%に過ぎず、GXOのソリューションは約5年契約でカスタマイズされ、顧客維持率は95%超。実際に重複するのはGXO Directのみで、これは売上高の6%未満に過ぎない。

今週の大論争:Micron(MU)

Micronの四半期決算は今週ライブラリ全体で最も多く語られた銘柄であり、どちらの立場を取るかというより、まさに構造的か循環的かという本質的な論争として結晶化した。

各所で一致していた数字はこうだ。売上高約415億ドル(前年比約+345%)、EPS 25.11ドル(市場予想約20.86ドルに対して上振れ)、粗利益率84.9%(1年前の約37.7%から上昇し、Nvidiaを上回る水準)。次四半期のガイダンスは売上高約500億ドル、粗利益率約86%、EPS 30〜32ドル。構造的な下支えとしては、2029〜2030年にかけて総額1,000億ドル超の契約収益に相当する14〜16件の長期戦略的顧客契約があり、その複数には価格の下限が設定されている。株価は史上最高値をつけ、決算を受けて約15〜18%上昇した。

  • 強気(構造的な再評価):メモリはもはやコモディティではないという立場。The Pomp Podcast(6月27日)でヘッジファンドマネージャーのJordi Visser氏(VisserLabs)は、MUが1年以内に時価総額2兆ドルに達する「可能性が非常に高い」と述べ、AIエージェント、ヒューマノイド、自動運転車に牽引された2028年頃までのメモリ不足を根拠に挙げた。各エピソードで言及された売り方の目標株価は幅広く(Citi 1,400ドル、D.A. Davidson 2,000ドル、JPMorgan 1,540ドル、Susquehanna 2,000ドル、Melius 2,200ドル)、テイク・オア・ペイ契約が収益を年金化し、好不況サイクルを断ち切るという見方に基づく。
  • 弱気/慎重論:繰り返し語られていたのは(Squawk on the Street、6月25日)、「私が知っている全員が、頭に銃を突きつけられたら『3ヶ月はロング、3年はショート』と答える」という言葉だ。Halftime ReportのSteve Weiss氏はバリュエーションとサイクル性を理由にポジションを縮小している。Morningstar(前述)はメモリをファンジブルな商品と捉え、上昇サイクルには終わりがあり、2027〜28年の新規供給が正常化のきっかけになるとみる。

まとめ:強気論は今や「構造的な再評価」というテーゼに変わっている。弱気論の焦点は今回の決算そのものではなく、2027〜28年の供給が現在の80%超の利益率に何をもたらすかという点にある。

確信度の低い言及・その他の注目銘柄

  • カナダ・エネルギー・バスケット(ロング):The KE Report Weekend Show(6月27日)でJosef Schachter氏は、割安に放置されたカナダのE&P企業6社を割安株として挙げ、具体的な買い水準(すべてカナダドル)を提示した。Strathcona Resources(約39ドル、36ドル未満で割安)、Vermilion Energy(約13.49ドル、12ドル未満)、Birchcliff Energy(約6.31ドル、8.19ドルから下落)、Paramount Resources(約27.75ドル、24ドル未満)、Tourmaline Oil(TOU、約59.66ドル、56.72ドル未満)、Surge Energy(約9.26ドル、9ドル未満、月次配当で利回り約7%)。テーゼは、天然ガス価格の低迷とカナダドル安が、冬場の需要期を前にしたエントリーポイントを作り出しているというもの。
  • ウラン/原子力(ロング):CameconのCameco経営陣はEnergy Evolution(6月23日)で大型AP1000原子炉について、学習曲線の効果(Vogtle Unit 4は約120億ドル、Unit 3の約180億ドルに対し)を挙げて論じた。The KE Report(6月24日)ではウランアナリストのJustin Huhn氏が、NexGen Energy(NXE)のRook Oneプロジェクトを「絶好の買い場」だと評し、2030年代前半から半ばまでにはCamecoに匹敵する市場影響力を持つ可能性があると述べた。
  • Argenx(ARGX)、ロング:Pitch The PM EP036(6月24日)、TimesSquareのヘルスケア分析プロセスにおいて、Vyvgartの適応拡大(CIDP承認)とプレフィルドシリンジへの転換が確信の根拠として挙げられた。
  • Meta(META)、ロング:The Compound and Friends(6月23日)は、Mark Mahaney氏の目標株価930ドル(上昇余地約50%)を紹介した。根拠はInstagram/Facebook/WhatsAppの新しいサブスクリプション階層とMeta AI(年間収益ポテンシャル50億〜100億ドル)だが、パネリストたちは巨額の設備投資(売上高の約90%)が相殺要因になると指摘した。
  • AST SpaceMobile(ASTS)、ロング対ショート論争:専門番組AST SpaceMobile Podcastでは、強気論(8月の打ち上げ、Rakutenとの合弁、Starlinkの「手の内を見せた」動き)と弱気論(「SpaceXのインサイダーがASTSをショートしている理由」、ロックアップ解除に伴うヘッジが8月中旬にかけて株価を抑制)の両方が展開された。これは機関投資家向けリサーチではなく個人投資家向けの単一銘柄専門番組である点に留意して扱うべきだ。

注目のディープダイブ、結論は「見送り」

American Tower(AMT):We Study Billionaires(TIP826、6月25日)でKyle Grieve氏とShawn O'Malley氏は、今週最も充実した単一企業のディープダイブを行った。囲い込まれたタワー用不動産、マルチテナントによる高い営業レバレッジ、高いスイッチングコストを備えた、まさに広い経済的堀を持つ企業だ。しかし彼らの結論は「買い」ではなかった。EBITDAの約19倍、期待リターン約9%、限られた成長性、純負債レバレッジ約5倍という水準から、彼らはこの銘柄をフェアバリューだと判断し、「素晴らしい企業ではあるが、自分たちのポートフォリオには適さない」と結論づけた。実際に投資すべきロングというより、質の高さを測るベンチマークとして参考になる。

誠実さに関する一言

今週は複数の鉱業関連「割安か?」セグメントが登場した(Critical Elements Lithium/TSXV:CRE、Omai Gold Mines/TSXV:OMG、Scorpio Gold、Elemental Royalty)が、これらは会長やCEOが自社株をピッチする企業スポンサー付きのインタビューである。具体的な数字(例えばCREのRoseプロジェクトのNPV約22億ドル/IRR66%、OMGのEV評価が1オンス当たり約150ドルで同業他社の180〜226ドルと比較して割安、など)は含まれているが、これらは独立系アナリストの確信ではなくIR資料として読むべきものだ。そのため今回、意図的に注目ピッチのリストからは除外した。