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20億ドルの宇宙送電網、fomoの7500万ドル調達、そしてシリーズBを飲み込んだシードラウンド
The Raise、2026年6月27日〜7月3日週号。Robinhoodの共同創業者が軌道上のデータセンターに20億ドルの値付けをし、社員17人の暗号資産アプリがFred WilsonとIndexから9桁の出資を引き出し、今週は創業者が希望した額を上回るラウンドが相次いだ。
The Raise
2026年6月27日〜7月3日週:20億ドルの宇宙送電網、fomoの7500万ドル調達、そしてシリーズBを飲み込んだシードラウンド
今週は市場の動きが激しかった。 Robinhoodの共同創業者が軌道上のデータセンターに20億ドルの値付けをし、社員17人の暗号資産アプリがFred WilsonとIndexから9桁(数億ドル規模)の出資を引き出した。そして今週も繰り返されたテーマとして、創業者たちが次々と自分が希望した額よりも多くの資金を調達するよう説得された。シード市場が過熱している証拠が欲しければ、まさに今週がそれだった。
今週のラウンド
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fomo、5億5000万ドルのポストマネー評価額で7500万ドルのシリーズBを調達。 Indexが主導し、USVのFred Wilsonも参加。(このエピソードのタイトルは、Fred Wilson、Benchmark、Indexが同社の歴史を通じて累計で投じた約9400万ドルにちなんでいる。)オンチェーン資産(ビットコイン、イーサリアム、アテンショントークン)向けのモバイルソーシャルトレーディングアプリで、今後はグローバル株式やパーペチュアル先物にも対応予定。注目すべきは、社員17人、内部階層なし、1on1ミーティングなしでこれを実現している点だ。詳細は後述。 20VC, "How We Got Fred Wilson, Benchmark and Index to Invest $94M... with Paul Erlanger, CEO @ fomo" (June 27, 2026)
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Cowboy Space Corporation、20億ドルの評価額で3億6500万ドルのシリーズAを調達。 今週の目玉となった数字。Robinhood共同創業者のBaiju Bhattが創業し、軌道上のエネルギーグリッドを構築している。低軌道上で太陽光を集め、宇宙空間のAIデータセンターに電力を供給し、データはレーザーで地球に送信される。最初の衛星打ち上げは10月の予定。社員60人、評価額20億ドル。 Second in Command with Cameron Herold, "Ep. 593, Cowboy Space Corporation COO & CLO Joe Yaffe" (July 2, 2026)
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Venice AI、10億ドルの評価額で6500万ドルを調達。 初の外部ラウンドで、Dragonfly CapitalとCoinbase Venturesが主導。プライベート/無検閲のAIモデルプロバイダーで、すでに年換算売上高約7000万ドル、ユーザー数300万人を達成しており、AI業界では珍しい「実際の売上を伴う調達」の事例だ。 FOMO HOUR, "'Robinhood Chain' Debuts... Venice AI $1B Valuation" (July 2, 2026)
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DeepSeek、報道によると約74億ドルを調達。 Tencent、CATL、中国国有のNational AI Investment Fundが主導。中国が、米国のフロンティアラボに対抗する自国の答えとして、AlibabaのQwenと並んで資本を集中させている。 The Prof G Pod with Scott Galloway, "China Decode: Apple's China Chip Play, DeepSeek Seeking Billions" (June 30, 2026)
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8090 Labs、1億3500万ドルのシリーズAを調達。 Salesforce Venturesが主導。 Tech Brew Ride Home, "Comcast Spins Out" (June 30, 2026)
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SpeedLabs、650万ドルのシードラウンドを調達。 PrizePicksのシードラウンドを主導したParlay Capitalが今回もリード役となり、Bullpen Capital(FanDuelの初期出資者)、元PrizePicks取締役会メンバー、Betting Startups Capitalが参加。試合中のライブな展開をトレード可能なインゲーム賭博商品に変える、リアルタイムの「モメンタムマーケット」を構築している。注目すべきは、創業者が当初300万〜400万ドルを目標にしていたところ、リード投資家に押されて650万ドルを受け入れた点だ。 The Betting Startups Podcast, "Ep. 217: Turning sports narratives into 'momentum markets' w/ Nick Meader from SpeedLabs" (June 30, 2026)
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Daily Wire、7億5000万ドルの評価額で1億ドルを調達。 Highmount Capitalが主導(少数株式)。この保守系メディア企業は10億ドルを超える買収オファーを受けており、18か月以内にバンカーが評価額約20億ドルと見積もるIPOも検討中。昨年のEBITDAは4800万ドルで、購読者数は16%減少していた。 Valuetainment, "'They Need a Real CEO', Daily Wire Raises $100m to Consider IPO" (June 27, 2026)
今週の創業者ストーリー:fomo
Paul Erlangerの資金調達は、「必死に見えない」ことのケーススタディのようだ。彼のソーシャルトレーディングアプリfomoは、Indexと USVのFred Wilsonが主導する5億5000万ドルのポストマネー評価額で7500万ドルのシリーズBをちょうどクローズしたばかりだが、Erlangerの語り方は一貫して「そもそも資金調達をするつもりはなかった」というものだ。
その手法は真似する価値がある。価格については、まず投資家側に希望を尋ねさせ、そこからアンカーを打った。
「タームシートのずっと前に、どの価格帯なら自分たちにとって意味があるかを話し合う初期の会話があった……我々はラウンドをやるつもりはなかった。だから彼らは『どんな価格なら興味を持てるか』と聞いてきた。我々はある数字を設定し、それが会話のアンカーになるのを助けたと思う。」
彼の最も印象的な一言は、次々とラウンドを重ねる人へのプロセス面のアドバイスだ。
「私が発見したことの一つは、次のラウンドを調達しようとしているなら、前回のラウンドの発表を待つべきだということだ。すべてはモメンタム次第だ。」
セカンダリーについては、Evan Spiegelの「少しの流動性があるからこそ、創業者は後で『ノー』と言えるようになる」という論理を引き合いに出し、ごく一部だけを現金化したが、それも「生活スタイルを本当に変えるようなものではない、ごくわずかな金額」だったという。最も逆張り的なディテールは組織そのものだ。社員17人、階層なし、1on1なし。開発初期の8か月間、コアチームの誰も給料を受け取っていなかった。Erlangerの哲学は、本物のオーナーシップを分け与えること、プロダクトを社内で垂直統合すること、そして分厚いバランスシートを使って暗号資産市場の過酷な下落サイクルを乗り切ること。「どんな状況でも、我々は乗り切れると分かっている」というのが彼の考えだ。少人数のチーム、アンカーを打った価格、そして「必要としていない」立場から行われた資金調達。それが今週のプレイブックだ。
その他のニュース
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死ななかったブートストラップ企業。 fomoの楽な資金調達とは対極にあるのが、Danny JenkinsがThreatLockerを15万ドルのクレジットカード負債から2億ドルへと育てた話だ。最初の契約は5500ドルのエンドポイントセキュリティ案件で、本人いわく「文字通り震えながら」成約したという。その後20万ドルのエンジェル出資、そして2019年12月には月間4万ドルずつARRを積み上げながらARR30万ドルの時点で50万ドルを調達した。道中で参加したアクセラレーターについての評価は「我々が犯した大きな失敗の一つ……愚かな人間からアドバイスは受けない」というものだった。The SaaS Podcast, "How Danny Jenkins Bootstrapped ThreatLocker From $150K Debt to $200M" (July 2, 2026)
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ディープテックにとって「また2016年がやってきた」。 Humble RoboticsがEclipse主導の2400万ドルでステルスを脱した。キャブレス(運転席なし)の自律走行電動貨物トラックを開発している。創業者Eyal Cohenのハイプサイクルに対する見立てが参考になる。ハードテックのサイクルは、ソフトウェア投資家が期待する3〜7年ではなく15〜25年続くものであり、勝者となるのは群衆が次の目新しいものへ移った後も「ただ問題に取り組み続ける」創業者だという。Equity, "Humble Robotics' CEO says the tech finally caught up to the vision for autonomous vehicles" (July 1, 2026)
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シードラウンドがシリーズAを飲み込んだ。 This Week in Startupsの座談会で繰り返し話題になった痛いところ。シードと「シリーズA」の境界線が曖昧になり、1億ドル超のメガラウンドへと溶け合いつつある。パネリストはStarCloud(1億7000万ドルのシリーズA)、General Intuition(3億2000万ドル)、そしてScale of CognitionとScout AI(それぞれ約1億ドル)を次々と挙げた。SpeedLabsが目標の300万〜400万ドルから650万ドルへと押し上げられたのも、規模の小さい方で起きている同じ潮流だ。リード投資家がもっと受け取ってくれと頼み込んでくるとき、それはサイクルが何かを物語っている。This Week in Startups, "Why the VC Hype Cycle Always Gets It Wrong | VC Roundtable | E2307" (July 1, 2026)
The Raiseは、直近7日間のポッドキャスト報道をもとに毎週まとめられている。数字は放送内で創業者やホストが述べた通りのものであり、正式発表ではなく番組内で言及されたに過ぎないラウンドについてはその旨を明記している。